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カンピロバクター腸炎に注意しましょう!

これからの季節は年間を通じて食中毒の発生が増えますが、カンピロバクター腸炎は盛夏ではなく、むしろ5月~6月と10月に多いという特徴があります。

カンピロバクターとは

短いラセン状の菌で家畜、鳥類、イヌやネコなどの腸にも存在し、その排泄物で汚染された食品や水を介して人に感染し、腸炎をおこします。なかでも鶏肉は主要な感染源となっており、少量の菌量でも感染が成立します。この菌は高熱、乾燥に弱く短時間で死滅しますが、比較的低温(4℃)には強いため、冷蔵庫での保存だからといって安心はできません。

潜伏期と症状

1~10日(平均3~5日)の潜伏期を経て発熱、頭痛、腹痛、嘔気、下痢(一般に水様便)などの症状が出現します。下痢は血便や粘血便を伴うこともあります。多くは数日で軽快しますが、まれに合併症(敗血症、髄膜炎など)を起こすことがあります。また本菌の感染と、ギラン・バレー症候群という急速に発症する左右対称性の四肢の筋力低下を特徴とする神経疾患の原因との関連性が指摘されています。

治療

一般的に自然治癒傾向が強いため、水分補給や食事療法などの対症療法が基本となります。

対症療法

下痢と発熱に伴う脱水に最も注意が必要です。経口補水液やスポーツドリンクなどで水分補給をこまめにして下さい。経口摂取が不十分か脱水の程度によっては点滴による輸液治療が必要です。食事は症状が安定するまで極力控え目にして、おかゆなどの消化の良いものを中心にして下さい。

薬物療法

強力な下痢止めは原則として使用せず、消化機能と腸内環境回復のために消化薬や整腸剤を用います。

症状が強く、重症化が懸念される場合にはマクロライド系の抗菌薬による治療を考慮します。

予防と対策

菌に汚染された食品を介して感染しますので、以下の点に気をつけましょう。

食材の注意

肉類(特に鶏肉)は十分に加熱し、生野菜などは流水でよく洗いましょう。

調理器具の管理

生肉などを扱った調理器具はすぐに洗浄し、他の食材と直接触れないように注意しましょう。

調理人の衛生

食材が変わるたびに手洗いをしっかりしましょう。

調理後の食品の管理

調理した食品は速やかに食べるようにしましょう。

(2007.06.28)

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